2019・11th 四万十を漕ぐ

(6) Day3 鵜ノ江 ~ 中村

 2019.10.10(Thu) 四万十川 鵜ノ江 ~中村・赤鉄橋 約15.8km[キョリ測]  
 晴れ( 中村 max 27.5℃) 水位:大正:0.18~0.23  具同(無堤):-0.83~-0.80



5時前に目が覚めました。まだ真っ暗です。

シュラフに入ったまま、テントから顔を出してみると、なんと満天の星空。

月は沈んでいて、冬の星座ではありますが、うっすら、ほんのうっすらと、天の川も見えます。

そこに天の川があると知っているから見える感じです。

高い山に登ったほどではありませんが、申し分ない星空です。きっと、夏なら天の川が迫力あるに違いない。

しばらく眺めておりました。



朝食はインスタントラーメン。

夜露が降りているので、流木に火がつきません。粘ったりせず、ここはガスストーブです。

天気予報では、晴れのち曇り。残り15.8km。想定所要時間4時間弱。午前中のゴールを目指す。

荷物を積む前に、ポンプで艇に空気を足します。


そうそう、初日に艇が不安定だった理由のその後です。

その時は積荷が多いせいだと思っていたのですが、2日目にパンパンに空気を入れたら、不安定感が全くありません。

2日目で慣れたというのもほんの少しはあるかも知れませんが、まず間違いなく、たぶん初日は空気圧の不足が原因です。思えば、空気をパンパンに入れておこうなどという気持ちが全くありませんでした。

土佐昭和からだから適当でいいと、完全に舐めておりました。

四万十の神様がこんな驕った者を黙って通す訳がありません。




( 朝のキャンプ地 )

スタートは8時5分。

時折、雲が太陽を隠しますが、概ね「晴れ時々曇り」です。

しばらくは昨日と同じ感じの、四万十川の景色が続きますが、川澄大橋を過ぎると、徐々に山が低くなって、景観が変ってきます。

係留されている川舟も、細長い感じから、平たいものに変わってきます。


( キャンプ地を振り返る )


( 08:11)


( 高瀬沈下橋。左:08:30[2.2km] 右:08:32[2.4km] 距離は撮影地点。この日のスタートから。GPSログ )


( 川澄大橋。08:47[4.1km] )


( 三里沈下橋。左:09:34[7.9km] 右:09:39[8.4km](振り返って撮影) )

仕事をしている漁師さんも結構見かけます。

一度は、網を投げているところに出くわしました。

カメラを用意して、2投目を期待しましたが、そうそう連続して投げるものではなさそうです。


( 左:10:00[9.7km] 右:10:09[10.3km] )


( 佐田沈下橋。10:19[11.0km] )


( 佐田沈下橋。左:10:21[11.3km] 右:10:22[11.3km](2枚とも振り返って撮影) )

高瀬沈下橋、川澄大橋、三里沈下橋と潜って、佐田沈下橋を過ぎると、もうほぼ普通の下流域の景色です。



10:40 遠くの山の上に鉄塔らしきものが見えます。

おそらく中村城跡の鉄塔でしょう。とうとうここまで来ました。


( 左:10:40[12.4km]  右:10:43[12.5km] )


( 遠くに中村城の鉄塔が見える  11:08[14.6km] )

赤鉄橋が近づくに連れて、ゴールをどこにするかの迷いが生じます。

車を停めたのは四万十川キャンプ場。

赤鉄橋より500m程上流です。キャンプ場でゴールしたら、赤鉄橋まで下ったと言えないのではないか?!

ここは赤鉄橋を潜っておくべきではないか。

ほぼ、赤鉄橋まで下ったのと、赤鉄橋まで下ったのでは微妙に違います。

それに、四万十キャンプ場にゴールしたとしても、河川敷が広いので、車まではだいぶ距離があります。

それなら、赤鉄橋の下にゴールして、車で艇を取りに行けばいい。

浅はかにもそう考えてしまったのでした。


( 赤鉄橋 左:11:25[16.5km]  右:11:28[16.8km] )


( ゴール  11:33[15.8km] )


( 赤鉄橋から下流方向。宿毛線の鉄橋と、その先に新四万十川橋。河口まで9.5km )

11:30赤鉄橋を潜って、左岸にゴール。

66.8kmを漕ぎ切った達成感に包まれたのもつかの間、これは厄介なところにゴールしてしまったことに気づきます。

ゴール地点は、川の中心よりもかなり右岸より。



河川敷の駐車場まではかなりの距離があります。

しかも、大きな石がゴロゴロ。痛めた足で艇を運ぶのは中々しんどい。

ここは、頑張ってキャンプ場まで漕ぎあがってみようと試してみますが、微妙に流れがあって、力尽きて断念。

艇と装備で、ゴール地点と河川敷の駐車場を2往復。

駐車場に一切を置いて、そこからキャンプ場まで歩きます。




( 四万十川キャンプ場 )

車は無事でした。

上の写真を撮ったのが、12:40。ゴール後既に1時間以上経過。

このあと、駐車スペースまで戻って、撤収。

左の気室が妙に空気が抜けていると思っていたら、わずかに空気が漏れているのを発見しました。とりあえず粘着テープを貼っておく。

結局、撤収が完了して車をスタートさせたのが13:48。


もう、ほとんど、体力が残っていません。

googleで1軒あるはずの銭湯を検索して車を走らせます。

こんな時間からやっているのか心配でしたが、13時からやっている様でした。



今までの人生で、何度と無く銭湯や温泉に入りましたが、この時のお風呂ほど癒されたことはありません。

体内の疲労が、分解されて蒸発していく様です。

あんまり気持ちよかったのと、味のある銭湯だったので、お客が誰もいないこともあり、番台のおかみさんに断って、写真を撮らせてもらいました。

入浴料は400円。石鹸は無料でレンタルできます。風呂上りにコーヒー牛乳を飲みます。


その後は、サンリバー四万十物産館をのぞきに行って、それから今夜の宿を探します。

さすがに、今夜は畳みかベッドの上で寝たい。

ネットで検索して、素泊まり3,000円の宿を見つけました。



民宿こばん。リーズナブルでいい宿でありました。



そして夜の部、やはり、川エビとゴリとツガニを食べておく必要があります。

そして、車で行くようなところは論外です。

生ビールと一緒でなければ、なんの意味もありません。

しかし、わたしの貧弱な情報リテラシーでは、全てがかなう店を探すことは出来ませんでした。

結局、ツガニは諦めました。


向かったのは、「喜八」というお店。

途中、アーケード街があったりして、いい感じです。



まずは、生ビールを頂きまして、川エビの唐揚げとゴリの唐揚げを注文。

さらに青さのてんぷらに、清水さばの刺身。

平行して、ぶしゅかんのサワーと、ダバダ火振り、生酒を頂きまして、すっかり四万十を堪能したのでありました。( 計5,910円)





いい感じに酔っ払って、すばらしい四万十川カヌーツーリングを締めくくったのでありました。

右膝は痛いですが、なんとか無事に下れて、四万十の神様、ありがとうございました。


小貝の瀬の借りも返さないといけないし、土佐大正から漕いでないし、いつかもう一度訪れたいのでありました。




ちなみに、翌日、けっこう海が荒れておりました。





3日間の軌跡


  (1)準備編  (2)Day0 四万十へ  (3)Day1 回送編  (4)Day1 土佐昭和→江川崎
  (5)Day2 江川崎→鵜ノ江  (6)Day3 鵜ノ江→中村  (7)次に下る誰かと自分へ







==data=====
■河川 : 四万十川
■コース: 鵜ノ江の川原 → 中村 赤鉄橋 ( 15.8km )
■メンバー:ソロ
■用艇: グモテックス ヘリオス380
■天気: 晴れ時々曇り
■釣師: 釣師は見かけなかった。漁師はいました。問題なし。

■水位:
  水分水質データベースによると大正は、0.18~0.23。
  水分水質データベースによると具同(無堤)は、-0.83~-0.80。
■水質: 分かっていたことですが、そんなに綺麗ではありません。
■水温: 測定なし
■気温: 気象庁によると中村の最高気温:27.5℃。最低:12.4℃

■ゴール 地点駐車場:四万十川キャンプ場
■泊 :民宿こばん(3,000円)

■タクシー:回送編参照
■電車:回送編参照
■バス:-
■昼食:なし
■服装: 半袖半ズボンのネオプレーン + ドライTシャツ + バトリングジャケット + 薄手の化繊の長ズボン。
■旅程。2019.10.10
   08:05 ( 0:00 -   0.0Km) 鵜ノ江の川原
   11:33 ( 3:28 -  15.8km) 中村 赤鉄橋


※区間距離はキョリ測にて。写真の下の距離はGPS写真のタイムスタンプとGPSログから。

※デジカメのタイムスタンプは正しい(2019/10/3に合わせた)。

(2019.09.22 up)

修正履歴:
 2023.08.31 ==Data==の■服装:に、薄手の化繊の長ズボンを追加。

   

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