index
川下りレポート
轟沈と粗沈
川下りに於いて『沈』は必然。
『沈』のない川下りほど味気ない物はありません。
『沈』こそ川下りの醍醐味です。
とりわけ、他人様の『沈』ほど嬉しいものはありません。
そして、ひと口に沈と言いましても2つの種類があります。
『轟沈』と『疎沈』です。
両者を分ける基準は、明確に定められている訳ではありませんし、人によって考えは異なるでしょう。
沈の様が豪快かどうかを基準にする考えもあるでしょうが、私は以下の基準が沈の分類として適当ではないかと思います。
集中して漕いでいる状態で発生したものか/油断している状態で発生したものか
したがって、ボーっとしていた、写真を撮っていた、同行者とおしゃべりしていた、といったケースは全て粗沈に該当します。
真剣に、全集中で瀬に挑み、打ち負かされた結果の沈。それこそが轟沈なのです。
そして、轟沈の中にも、普通の轟沈と、轟沈の中の轟沈があります。
轟沈の中の轟沈とは、全く岩に触れることなく、水の力だけによってもたらされる沈であると思うのです。
久しぶりに下水道センターから下る
さて、今シーズンの10回目は四万十つながりのOさんと長瀞を下ります。
長瀞をご一緒するのは初めて。
前日の時点でスタートをどこにするかは決めてはいなかったのですが、まあ皆野中かなくらいに思っておりました。
前日17時の時点で親鼻水位は1.88。
この先下がって行くにせよ、秩父スタートが出来るのではないかと思いつきました。
当日は、取敢えず早めに家を出て、下水道センターの辺りを偵察。
Oさんと樋口で落ち合い、提案してみると、皆野中より上を漕いだことがないとの事で二つ返事で決まりました。
スタート地点へのアクセス
ここは、秩父橋南詰にあるセブンイレブンの脇を入り、尾田蒔・下郷テニスコートの先を右折します。
そこから未舗装になります。直ぐに二股になりますが、下水道センターの方へは行かずに、真っ直ぐ(右側)行くと川原に出ます。
尾田蒔・下郷テニスコートでググるといいと思います。
秩父橋と旧秩父橋
スタートは11:00。
秩父橋から先を漕ぐのは2018年以来4年ぶり。
下水道センターから秩父橋までの800メートルを漕ぐのは2008年以来14年ぶりです。
秩父橋から先の数キロは、凄い瀬はありませんが人工物も少なくいい感じです。
ただし、水位が低いと下れません。この日の親鼻水位は1.70→1.67なのですがギリギリという感じです。
灼熱の太陽が容赦なく照り付け、少し匂う荒川の水を手足に掛けながら下ります。
皆野中通過が12:38。ここまで1時間38分掛かっています。
親鼻橋を過ぎてからは、いつものコース。
ボリュームがあって、鉄橋下からの500メートルが最高に楽しい。
この日の水位(親鼻1.71-1.67)は、絶妙でした。
これより高いと潰れる瀬も出て来ますから、いちばん楽しい水位かも知れません。
樋口にゴールしたのが13:57。
ここまでおよそ3時間。休憩なしのノンストップで漕ぎました。
そして、樋口の落込みにトライしましてダウンリバー終了。
食堂難民になったのち、なんとかありつくことが出来ました。
いやー、楽しかったー!!
樋口のゴール地点について
樋口のゴールですが、上の写真右手のコンクリートの擁壁が終わったところの滝のところで上陸するとより安全にゴール出来ることが分かりました。
ゴールした後の足元は悪いですが、その少し下流の丸い岩のところまで下ると、着岸失敗のリスクがあります。
慣れてない人や、水量が多い時は滝のところでのゴールが良いでしょう。
今日の沈
なし。(ウソ)
油断・驕り・虚栄心
本当は、沈しなかったことにしようかとも思ったのですが、それだと事実に反することになります。
沈したのは私ではなくOさんという事にしてしまおうとも考えましたが、それは人としてあるまじき行為です。
では、わざと沈したことにするのはどうだろう?!それなら主観的な問題だけで客観的な事実を偽ることにはなりません。
しかし、そのような事をして何になるでしょう?!
野上と樋口の間くらいでそれは起こりました。
どおってことない瀬ですが、川の中心から少しそれたところに岩があって、その岩の周囲だけ少し大きな波が複雑に立っていました。
まあ、わざわざそこに行くこともなかったのですが、左岸でなにやら若者たちが水難訓練みたいなことをしていたのです。
十数人の若者と、インストラクター。
それで、ほんの少し、瀬に突っ込んで華麗にクリアしたいという気持ちが芽生えてしまったのです。
煩悩としか言いようがありません。
そして、華麗なパドルさばきを披露する筈が、轟沈かましてしまったのです。
まあ、それなりな波だったので沈してもおかしくない。なんら恥じることはないレベルです。
しかし、あえてわざわざコースを変えて瀬に挑んで衆目の面前で沈するという。。。
これは、カッコいいところを見せたいという浅ましき心と、それほど大した波ではないよ楽勝さという油断と驕りによってもたらされたのです。
流されながら、どうかロープが飛んできたりしませんようにと祈りました。
幸い、最悪の屈辱だけは免れたのですが、とにかく、悔しい。
どうも私は、右からの波に弱い様です。
そしてもう一つ、大きな大きなミスがありました。
ヘルメットのカメラを回していなかったのです。
大きな瀬では回していたから、やはり大したことはないと高を括っていたのでしょう。
『沈』は必然です。
『沈』あってこその川下りとさえ言えます。
しかし、『沈』は必ずやビデオや写真に収めなければなりません。
久々の轟沈だったのに。
今日の注意箇所
和同大橋と秩父やまなみ大橋の間のテトラ(右岸)
和同大橋と秩父やまなみ大橋のちょうど中間あたりです。
右岸だけでなく、流れの中にもテトラがるので注意が必要です。
とても怖い樋口の落込み
樋口のゴール地点の直後の落ち込みです。
水位に寄りますが、かなり怖いです。
良い子の皆さんは行ってはいけないし、行く場合も入念に下見が必要です。
そして落ち込みをクリアーしても、その先にアンダーカットロックがあるのでのんびり構えていてはいけません。
漕いだ、その後
この日のビールは世界最高レベルに美味かった。(発泡酒だけど)
37兆個の細胞の一つ一つにグリーンラベルが染み込んでいきます。
そしてアミューズブーシュは北海道産の灯台つぶ貝のボイル。
沸騰した鍋に放り込んでからググったら、水から茹でるのが鉄則と書いてありました。
Data
■コース:秩父市 下水道センター → 樋口 ( 17.5km )
■用艇:NRS バンディット1
■メンバー:Oさん
■天気:猛暑のち時々曇り
■釣師:いなかったと思います。
■水位:少しパワフル
水分水質データベースによると親鼻水位は、1.70 - 1.67
■水質:普通の長瀞。
■水温:22℃ ( 秩父市 下水道センターの川原 10:56 )
■気温(秩父):気象庁によると最高気温:36.7℃。
■スタート地点駐車場:-
■ゴ ー ル地点駐車場:樋口駅日貸駐車場。(530円)。
■タクシー:利用なし
■電車:-
■バス:-
■昼食:徳樹庵
■服装:化繊の半ズボン + 化繊のTシャツ
7:30 出発。(下道)
9:49 樋口駅 着。
9:59 樋口駅 発。
(カッコ内は経過時間)
11:00 (0:00 - 0.0Km) 下水道センター
--:-- (-:-- - 0.8Km) 秩父橋
--:-- (-:-- - 4.6Km) 和銅大橋
--:-- (-:-- - 6.4Km) 新皆野橋
--:-- (-:-- - 7.4Km) 皆野橋
12:35 (1:36 - 9.3Km) 栗谷瀬橋
--:-- (-:-- - 10.5Km) 親鼻橋
--:-- (-:-- - 11.0Km) 親鼻橋鉄橋
--:-- (-:-- - 11.9Km) 小滝の瀬
--:-- (-:-- - 13.8Km) 金石水管橋
--:-- (-:-- - 14.7Km) 高砂橋
--:-- (-:-- - 15.0Km) 遊船の終点
13:57 (2:57 - 17.5Km) 樋口・ゴール。その後S時の瀬。
※距離はマピオンのキョリ測で測りました。
(2022.08.07 up)
コ
メ
ン
ト
・IPアドレスの一部を表示します。