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川下りレポート
いやいや、今回はなかなかかなり内容の濃いダウンリバーとなりました。
沈あり、探検あり、そして。。。
6月は異例の猛暑で、これは今年の夏はいったいどおなるんだ?!と思っていましたら、今のところ猛暑なのは最初だけ。。。
まったく期待外れ。
そうは言っても、鮎の解禁(6/18)からだいぶ日にちも経ったので、多摩川に行ってみることにしました。
7/11の月曜日、ウェザーマップは終日曇り、ウェザーニュースは午後から晴れ時々曇り。猛暑やピーカンには程遠い予報ですが、この際ぜいたくも言っていられません。それにウェザーマップの心配性はいつもの事ですからそれなりに陽は指すだろうと予想しました。
遅い方が良いと考えて、ゆっくり家を出て、11時に釜の淵公園大柳駐車場に到着。
荷物を担いで駅まで歩くのは辛いなあと憂鬱になっていたら、ちょうど大柳のバス停にバスが来る時刻でした。
これはラクです。本当に助かります。助かりました。バスは偉大です。ありがとう!バス!
11:46の電車に乗ります。
12:03 御嶽駅着。
御岳橋からちょっとだけ三つ岩を観察したら、引き返して橋の付け根から遊歩道におります。
以前は御岳橋を渡って吉野街道を歩いて御岳苑地駐車場から川原に降りていたのですが、最近は電車の時はもっぱらこのルートです。
遥かにラクなのです。もっと早く気づけば良かった。
もう、どんどん体力が低下しておりまして、次買う艇はパックラフトしか考えられなくなってきました。
釣り師さんの状況
さて今回、気になっていたのは、釣り師さんです。
多摩川上流部は、6/18に鮎が解禁になり今日で24日目。
もうそろそろいいかなと思いながらも、ビビりな性格なので、事前にFacebookに質問などして、情報収集しておりました。
結果的には、まあ、それなりにいらっしゃいましたが、川下りに陰を落とすほどではありませんでした。
放水口に2人。御岳橋までの間に2人。鵜の瀬橋までの間に1人、楓橋までの間に1人、楓橋の先に2人、軍畑大橋の先に1人、テニスコートの手前に1人、釜の淵に2人。
見落としや忘却もあると思いますが大体こんな感じでした。
平日の午後です。
ダウンリバー
スタートは、12:40。
水温は、19.5℃(放水口にて12:35)
調布橋水位は、-2.85。
天気は、晴れ時々曇り。
釣り師さんが普段より多いので、心持ち緊張しますが、いつものようにぷんにょり下ります。
そして、テニスコートの手前。
鳥の鳴き声を聞きながら後ろ向きになって無警戒で写真を撮っていたら岩に乗り上げて沈。
沈は久しぶりでした。
秘境・一の滝
さて、ご存じの方も多いと思いますが、テニスコートの先のカーブを曲がったところに、沢の流れ込みがあります。
ネットにはこの先に秘境があると出ているんですが、私はまだ行ったことがありません。
以前に一度、途中まで行ったことはあるのですが、足元は悪くて滑りそうだし、何より「マムシが居そう感」がハンパなくて、直ぐに引き返したのでした。
しかし、これでも日本蛇族研究所の『マムシ対策研修講座』を修了した身です。(自慢)
マムシを恐れてどうする!
いえいえ、正しく恐れなければなりません。
たぶん沈をしたことで何かしら解き放たれたんだと思います。
意を決して流れ込みに艇を寄せて上陸。岩の裂け目を上って行きます。
足元を見ると、薄暗くじめっとして、どこにマムシが居てもおかしくない様な景色です。
それでいて、足元に潜んでいても簡単に見つけられそうにありません。
地面や枯葉の色がまさにマムシと同色。超高性能の熱光学迷彩です。
そして、こちらは半ズボンの生足で、薄いローカットのウォーターシューズを履いています。
靴底以外は薄いネオプレーンの様な素材ですから、サンダルと大差ありません。
もう、無防備感がハンパない。
パドルでそこいら辺をつつきまくりながらゆっくりと奥へ進んでいきます。
秘境感あふれる世界。
直ぐにゴールするかと思ったのですがなかなか先が長いです。
どれくらい歩いたでしょうか(たぶん数分)、突然視界が開けます。
そこに現れたものは?!
滝です!
なかなか素敵な滝です。
見上げると、そこには丸い空がありました。
地上からは来られない。カヌーだから訪れることのできる場所。
なんか感動的です。
復路もマムシにビクビクびくびくしながらパドルで地面を突つきます。
行かれる方はくれぐれもマムシにご注意ください。
そして、確率的にはマムシ咬傷よりも、滑って怪我をする方が高いのではないかという気もします。(私、滑りましたし。)
どうかお気をつけ下さい。
国際救助隊出動せよ
秘境探検の興奮の余韻に浸りながら、ランチはいつもの好文橋の下。
結構遅い時間だったのと、なんかお腹が痛くなって来たというのもあり、昼寝タイムはなし。
休憩40分で艇を出しますが、今度はパドルを漕ぐと右肘が微妙に痛い。
テニス肘ならぬパドル肘なのか???
それで、ゴールの釜の淵でちょっとした出来事がありました。
釜の淵の飛び込み禁止の岩のところに、川遊び中に流されて辿り着いた方がいらして、対岸に戻れない状況が発生していたのです。
その場にいた人たちで協力し、PFDを着てもらって、ロープを渡して、程なくして無事に対岸に戻ることが出来たのですが、要救助者の方が対岸に辿り着いた時には自然と拍手が起こってちょっとじゅわっと来ました。
今回、いつも艇に積んではいるけれど、今までただの一度も出番のなかったスローロープが初めて役に立ちました。
やっぱりスローロープは必携の装備です。
使わなくても濡れるから、毎回スローバックからロープを出して、乾かして、バックにしまうというのが少し面倒ではあるのですが、なんとなくスローロープを持って行かない様になったらヤバイなみたいな気持ちがあって、これだけは常時携行して来ました。
偉い! > 自分
それにしてもこういうことがあると、今回の対応方法がこれで良かったのかと色々考えてしまいます。
そう危険なところという認識もなかったから、流れのある所を渡って、要救助者の方に私のPFDを着てもらったのですが、もう少し流れが早かったら危険だろうし、また、要救助者の方が渡河中にロープを離してしまう可能性もあります。
結局のところは、そんなに危険なところではないという認識だっので、PFDさえ来てもらえば基本大丈夫だろうと思ったのですが、もう少し難易度の高いシチュエーションだったらどうだったろうかとか色々考えたのでありました。
- < 記録としてのメモ >
- 釜の淵の岩のところを通過中に呼び止められる。
- 先着のパドラーの方がいたがスローロープがないとの事。
- 2名が岩場にてフォロー中、岸には数人がいた。
- 初めはスローロープを投げようかと思ったけど、キャッチのタイミングでバランスを崩して落水するリスクがあるし、キャッチしたとしても飛び込んだ後、渡河中にロープを離してしまうリスクがある。
- それに、私のロープは何メートルだろう? 届くだろうか? 届いたとしてもこちらが川に入った状態でないと届かないはず。( 後日、長さを測ってみたら9メートル余りだった。たぶん材料のロープとしては10メートルだけど、両端のループの部分などがあるから最終的には9メートル余りという事なのでしょう。 )
- とりあえず岩場に渡る(流れはそこそこ早いけど足はつく。下手をすると流されそうな流速)。
- 自分のPFDを脱いで、要救助者の方に着てもらう。(これで一安心)
- 他の人が、浮き輪とトラロープを持ってきた。(浮き輪にトラロープを結んでいる。)
- ただ、それだけでは届くか微妙なのと、浮き輪をうまく受け取ってもらえるか。
- スローロープを浮き輪に結び付けて、---o--- の状態にして長さを確保。川を渡って片方を渡す。
- その後は飛び込んでもらった。
- PFDなしの状態で2回川を往復したけど、本来は良くないかもしれない。
- やりたい事のイメージを救助者間で共有する必要があった。
- コミュニケーションが重要。
それで、無事に岸に戻れてメデタシメデタシになったのですが、この話には続きがあります。
艇を担いで駐車場まで上がったあたりで、なにやらサイレンの音が。
消防のバイクがやって来ました。
あれよあれよという間に何台も消防車がやって来て、救急車にパトカーも。
消防車からはウェットスーツを着たスタイル抜群のレスキュー隊員たちが下りて来ます。
ウェットスーツの背中には「TOKYO RESCUE」とプリントされてたりしてかっこいい。
そのうちに上空からヘリの音が。
通報があったようで、ずいぶんオオゴトになりました。
でも、無事で何より。それに尽きます。
そして、名刺サイズの救助協力の感謝カードを頂きました。
みなさん、スローロープは必携ですよ。
今日の沈
テニスコートの直前。
ピピョピピョと、名前は知らないけど時々聞く鳥の声で長閑さががぜん上昇し、後ろ向きで奥多摩橋の写真を撮りながら、緊張感ゼロで下っていたら岩に乗り上げてあっさり沈。
久々であります。
再乗艇を試みるも中々うまく行きません。
多摩川だと、PFDも割と緩めに締めているので、再乗艇が難しいのです。
というか、本当をいうと練習以外で、バンディットで再乗艇出来たことがないのです。
しかし、今回はなんとか再乗艇に成功。
上流側に艇、下流側に自分という体勢で成功しました。普段は逆だった気もするのですが、忘れてしまいました。
それにしても膝とかぶつけなくてヨカッタ。
今日の注意箇所
いつもの神代橋下流のコンクリート塊
この日の調布橋水位は、-2.85です。
神代橋下流のコンクリート塊
今日のビデオ
楽しい8ヶ所
今日の沈
秘境探検・一の滝
漕いだ、その後
という事で、今回は沈あり、探検あり、救助活動ありと、濃いダウンリバーとなりました。
皆さん無事で川の神様に感謝です。
そしてこれからもスローロープは省かず、忘れず。
濃い川下りの余韻に浸りながら、本日の縁側ディナー。
アミューズブーシュは長崎産白イカのお造り。
アペリティフはグリーンラベル。
37兆個の乾いた細胞の一粒一粒にグリーンラベルがじゅわーっと沁み込んでいったのでありました。
Data
■コース:御岳・発電所 → 釜の淵 ( 11km )
■用艇:NRS バンディット1
■メンバー:ソロ
■天気:晴れ時々曇り
■釣師:それなりに。計12人くらい。
■水位:もう少し欲しいところ。
水分水質データベースによると調布橋水位は、-2.85。
※調布橋水位は、2019年の台風19号以降、以前よりも水位が低めに出ています。
40~50cmくらいプラスしてお考え下さい。
■水質:そこそこ澄んでいました。まあいい感じ。
■水温:19.5℃ ( 楓橋 12:35頃 )
■気温(青梅):気象庁によると最高気温:34.6℃。
■スタート地点駐車場:-
■ゴ ー ル地点駐車場:釜の淵公園大柳駐車場(有料:600円)
■タクシー:-
■電車:青梅→御嶽
■バス:大柳→青梅駅
■昼食:おにぎりとコーヒー
■服装:化繊の短パン 、化繊のTシャツ2枚
10:02 出発
11:01 釜の淵公園大柳駐車場着
11:46 青梅駅発
12:03 御嶽駅着
12:40 ( 0:00 - 0.0Km) スタート
--:-- ( -:-- - 0.5Km) 御岳橋
--:-- ( -:-- - 0.6Km) 御岳小橋
--:-- ( -:-- - 1.4Km) 鵜の瀬橋
--:-- ( -:-- - 1.9Km) 楓橋
--:-- ( -:-- - 3.1Km) 軍畑大橋
--:-- ( -:-- - 3.8km) 喜久松苑
--:-- ( -:-- - 4.5Km) 奥多摩橋
--:-- ( -:-- - 4.9km) テニスコート
一の滝探検 ( 15分くらい 13:29頃 - 13:44 )
--:-- ( -:-- - 5.7Km) 好文橋
昼食 ( 40分くらい 13:50頃 - 14:30 )
--:-- ( -:-- - 6.9Km) 神代橋
--:-- ( -:-- - 7.9Km) 和田橋
--:-- ( -:-- - 10.2Km) 万年橋
15:15頃 ( 2:35 - 11.0Km) 柳淵橋
16:18 釜の淵公園大柳駐車場出発
--:-- 帰宅
※距離はキョリ測にて測定しました。時間は写真のタイムスタンプなどから適当に調整。
★2020年度より、距離を修正しました。
(2022.07.15 up)
2023.07.14 冒頭部分に調布橋水位の注意点を追加(いつのまにか記載しなくなっていたので)
コ
メ
ン
ト
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