今年も、埼玉県中央発表会に行って来ました。
2日間で計10校拝見しました。
どこも素晴らしかったのですが、正直に白状すると、今回は全般的にちょっとイマイチだったように思います。包まず書くと、実は結構寝てしまいました。
寝不足ではなかったのですが、コートを脱がなかったのが良くなかったのだろうか。。。
各校ともにチョイスした脚本も含めてですが、完成度が低いように感じてしまいました。
もちろん、素晴らしい部分は随所にあったのですが、緞帳が上がってから降りるまで間、鷲掴みにされっぱなしだったところは少なかった。
どの学校もいい感じだったり、凄かったりしたのですが、なんとなく途中で観客としての集中が途切れる時があったのです。
ですので、感想もあまりいいことが書けなくて申し訳ありません。
埼玉県立いずみ高等学校
「リズは微笑ってなかった」
萩原康節/作
ダヴィンチにモナリザも登場する壮大なストーリー。
壮大さが凄く凄いし、そしてなによりも主役の方の存在感が圧倒的だった。
ただ、完成度が十分に高くはなかったと感じました。
それは、役者さんの立ち居振る舞いや台詞であったり、脚本についてであったり。
それで少し寝てしまいました。
ごめんなさい。
埼玉県立松山女子高等学校
「青木さん家の奥さん」
内藤裕敬/作
これは、コミカルでリズミカルでめちゃめちゃ面白かった。
ビールのケースを積み上げたセットも素晴らしかった
自分的には、今回の2等です。
ここは寝ませんでした。
ただ、完成度についてはまだアップさせる余地を感じました。
筑波大学附属坂戸高等学校
「今日も舞花がいちばんかわいい」
出囃子小林/作
停学を経て中退してしまう自由な舞花の友情の話。
これは良かった。随所にしっかり感が漂う舞台だった。
舞花の存在感があっぱれだったし、恋や夏帆もいい味だしまくりでした。
なのにも関わらずちょっと寝てしまった。スミマセン。
ひとつは、ちょっと雑に感じるところがあったのです。
それは台本の所為なのかも知れません。
そして、台本に対して、なんというか、ありきたり感を感じてしまったというか、丁寧さが足りないように感じてしまったのです。
埼玉県立不動岡高等学校
「おい、君 脚本を書きたまえ!」
谷川遥夏/作
なんかいい感じではありました。
いい感じだったのですが、なんというか寝てしまったのです。
いい感じのふわっとした感じがなんか唐突にふわっとしなくなって置いて行かれてしまった様な。。。
埼玉県立熊谷女子高等学校
「ハッピーエンドのその先は、」
枳憐/作
LGBTのお話でした。
すみません、ちょっと置いて行かれたというか。
なんというか、テンションのバスに乗り遅れたというか。
埼玉県立秩父農工科学高等学校
「混沌Sleepy」
コイケユタカ/作
そして、名門秩父農工。
相変わらず素晴らしい。
完成度も高い。寝ませんでした。
こう、台詞聞き取れない率がダントツで低いところにジュワジュワ来ます。
ただ、何となく今回は話が拡散していた様に感じました。
なんというか、最近の秩父農工は丸くなった様に感じるのです。
それは悪い事ではないとは思うのですが、エッジの効いていた昔の秩父農工が少し懐かしかったりします。
それから、今回はセットというか舞台美術が地味だった。
後方に立派なオブジェがあって、最後回転していましたがあれは何かの象徴なのだろうか?
そして、ベッドと椅子を並べたセットが何となく落ち着かないというか、おさまりが悪いように感じてしまったのです。
埼玉県立川口高等学校
「捨てられない少女」
楽静/作
ヨカッタと思うんです。
ただ、なんというか、脚本の完成度が低いように思うのです。
いい感じだっんですが、最後に向かってグゥィーンって連れて行ってはくれなかったというか。。。
細田学園高等学校
「『凄六』(SUGOROKU)」
中野守/作
これは面白かったし、良くできていたし、寝なかった。
自分的には、今回の2等を「青木さんちの奥さん」と争いました。
埼玉県立大宮高等学校
「my LOVEly wonderland!」
田村望実/作
良かったとは思うのですが、ちょっと乗り遅れてしまったというか。
埼玉県立芸術総合高等学校
「I am What I am!」
O.ゴールドスミス/原作
稲葉智己/翻訳・翻案
いやいや、相変わらずのクオリティ。
ここは地区大会も観させて頂きましたけれども、県大会の広い舞台に合わせて、セットのサイズが大きくなっているように思いました。
他所の多くの学校が、埼玉会館の広い舞台を狭く使い気味だったのに、これは凄く凄いです。
もちろん台詞聞き取れない率も秩父農工と並んで素晴らしい。
いつも通りの安定の芸総でありました。
結果としては、
最優秀:芸術総合
優秀(一):秩父農工科学
優秀(二):細田学園
だったようです。
私のチョイスとは少し違いますが、これはこれで納得です。
異論はありません。
私が選んだのは、
1)芸総
2)松山女子
3)細田学園
4)秩父農工科学
もちろん、完成度に於いて秩父農工科学は松山女子や細田学園を凌駕していましたが、やはりちょっと拡散していてキレが足りないように感じてしまったのです。
今回感じたのは、芸総と秩父農工を除いて、脚本や演技も含めて完成度が抜群に高くはなかったという事と、上記の4校以外は、選ばれた既成の脚本にも雑さを感じることが結構あった。それと、観客を乗せる前にバスが発車してしまったと言えばいいのか、そういう風に感じたのでした。
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