今年も武蔵野美術大学の卒業・修了制作展に行ってきました。
去年初めて行ったのですが、すっかり魅了されて、年に一度の待ち遠しいイベントになってしまいました。
今回も、なんだかんだ金(6.5h)・日(3h)・月(3h)の3日間出動。
初めは金曜と月曜だけにする積りだったのですが、一日かけて回るのは体力的にきついことが金曜に判明します。終盤はもうクタクタのヘロヘロになりました。そうなるともう何をみても感動しなくなるのでそれでは勿体ないと、予定をやりくりして日、月の午後に分けて行って来ました。
展示の分野は、ファインアートから工芸品、工業デザイン、空間演出に建築に町おこし的なものに加え、文化的なのとか、パフォーマンス、映像作品、そして、いろんなデザインに関わるもの、そして、膨大な訳の分からない物やらなにやらがあって、最高に楽しすぎるのです。
学生数が4,700人。
4で割って、市ヶ谷キャンパスの分を少し引いて、たぶん1,000人分くらいの作品がある訳で、それは見ごたえがあります。
今回、印象に強く残った作品
『ゆうじを探しています』
キャンパスを歩いていたらそこいらじゅうにチラシが貼ってあってなんだろうと思っていたら、これが作品でした。
展示されている部屋に行くと、割と殺風景な感じで、映像を(ゆうじを探すためのインタビューの動画)を流していました。この動画はYouTubeにもアップされていて、更には、ゆうじとの会話が聴けるスマホアプリまであるという。
これが油絵学科の方の作品。なんでもありなところが素敵。
帰宅後、YouTubeを観て、アプリもダウンロード。
『植物園』『花』
これは、素晴らしい!本格感があふれ出る日本画です。
ずいぶん時間を掛けて描かれたんだろうなあとじゅわじゅわします。
この先も続けて行けば、林潤一さんとか、倉島重友さんとか、いつかそういう領域に行くのではないかと思わせる作品です。
『朝』『止まったり流れたりする時間』『この家の中』
これも凄い良かった。語彙が貧困で恥ずかしいのですが、この5点全部が凄くいい。
『山海』
そしてこれもいいんです。
何とも言えない色合いです。
『ベバンからみる共同社会』
韓国のベバンという町で仲良く暮らす近所のおばさんたちを撮ったドキュメンタリー。
作者の方のご実家でしょうか?
自分からしたら窮屈な面もありそうで、今から行って暮らしたいとは思わないけど、こういうのは羨ましい。
半分だけ見て、残りは帰宅してからYouTubaで観ました。
『太陽みたいな君のかなしみについて』
なんかいい。
『わたしはあなた、あなたはわたし』
これは写真なしです。
あまりに真っ暗な空間で、ちょっとスマホを出すのが躊躇われました。
作者の方がご自身のページにアップされていました。
他にもいいのはいっぱいありました。
撮りまくった写真
1/13 am
1/13 pm
1/15
1/16
わくわくとじゅわじゅわと切なさと
3日間、たっぶり堪能させて頂きました。
色んなものを観て、じゅわじゅわ来たり、わくわくしたりするんですが、それ以外にちょっと切なくなったりも致します。
分野が幅広いですが、作品のレベル感にもかなり幅があって、作者の4年間に思いを馳せてしまいます。
才能に恵まれた人と、そうでない人
運に恵まれた人と、普通の人
努力を続けられた人と、流された人
情熱を維持した人と、興味を失った人
達成感マックスな人と、この場から逃げ出したい人
そういう混沌としたものがどうしても伝わって来て、切なくなったり、じゅわじゅわしたりしておりました。
キャンパス内の回り方についてのメモ
今回は、2号館から厳格に時計回りで回りました。
重要なのは体力の温存です。
無駄な動きを省く。それには迷わないという事も重要です。
建物に入ったらまず最上階へ行って、下りながら回る。
フロア内の各教室も常に時計回りというのを徹底しました。
廊下の左右に教室があっても、ジグザグに観ずに、片側だけを観ていきます。
とはいうものの、時折映像作品(一定時間座って過ごす)を混ぜる方が良いのかも知れません。
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