2005年に気田川に行って以来、新しい川を下っていない。 ならばせめて新しい区間を下ろうと、最近は、多摩川・荒川の未漕区間を開拓しているが、 今年は、御岳より上流の、日原川の終わりのあたりから、白丸湖までの3kmを漕ぎ、 また、河辺-羽村堰の3.5kmを漕いだ。 これで御岳・発電所からの漕行距離は17.7kmに延びた。 しかし、運がよければ通れるかもしれない小作の堰と違い、羽村から先には多くのコンクリートの堰がある。 もともとポーテージなんか大嫌いで、堰のある羽村から先を漕ぐつもりはなかったが、羽村堰に立って下流を望む時、もう少し先まで行ってみたいという思いに駆られる。 小作の堰を越えて、ストイックな川くだりをした事で、そういうのもたまにはいいと思ったのかもしれない。 ![]() 地形図にA4の紙を重ねて、川と橋を書き、ネットの地図と航空写真で堰を書き足す。 この区間を下ったレポートも重要だ。 ![]() ![]() そして翌日、いつもの様にぐずぐずしているうちにどんどん家を出るのが遅くなる。 どこまでいけるか分からないから、交通手段は電車にする。 漸く9時前に家を出て、所沢で乗り換え、小平で乗り換え、拝島で乗り換えて、羽村堰に着いた時には11時近くになっていた。 ![]() 途中、玉川上水を渡る。 ![]() もしかしたらハイシーズンしか居ないのかもしれない。 ただ、車でないので関係ない。 この日の計画は、14時半までは羽田を目指し行けるところまで行き、以後は直近の駅近地点で上陸することにする。 一応、目標は是政。辿り着けなかった場合は、聖蹟桜ヶ丘、日野を上陸地点に定める。 ![]() 羽村堰のすぐ下流に、コンクリートの堰が2つあるので、 ちょっとキセルしようかとも思ったが、生来のまじめな性格が作用し、羽村堰からスタート。 用艇はヘリオス。 なんといっても緩いところ下るから、足の速いヘリオスにしたが、これが間違いであった。 いきなり浅い。そしてずっと浅い。 喫水の深さがあだとなって、もう底擦りまくり。バンディットにすべきであった。 写真は、手前が『羽村堰下橋』その先が『羽村大橋』。 そして釣師が結構居る。 スタートしてすぐ、鼠先輩見たいな感じの釣り師が「バカヤロー」。のっけからテンション低下。 ![]() 羽村堰下橋と羽村大橋の間にある。 流れが緩やかなので、堰のそばまで乗ったまま接近。 ![]() 人間は艇の左のコンクリートの上を歩く。 バンディットなら、担ぐことになるだろう。 ![]() ![]() ![]() 【左】降りてきたところを振り返る。 ![]() ![]() 堰を越えると直ぐに二つ目の堰がある。 同じように艇を通す。 ![]() ![]() 500メートル進むのに16分。 ![]() そして、釣り人が居る。 今回は一人だし、鼠先輩で気持ちがくじけているので、慎重に行く。 ただでさえ浅いのに、釣師をよけて、浅瀬を歩く。 ![]() 艇の正面には左岸にテトラ。 流れがぶつかる感じなので、この日の水量ならまったく問題ないが、水量があるときは注意が必要だ。 場所は忘れてしまったが、艇を引っ張って浅瀬を歩いていると、サイクリング中の男性に声をかけられた。 カヌーが面白そうなので、自分もやろうと思っているとのこと。 釣師の連続だったのでホッとする。 ![]() ![]() 永田橋。なんとなく感じの悪い橋脚だ。 ここまで、2.1km進むのに54分。(2.3km/h) ![]() ![]() ![]() ここまで、2.9km進むのに1時間11分。(2.5km/h) ![]() ![]() 写真では判別できないが、少し先に十数人の釣師。 左岸からいっせいにフライロッドを振りまくっている。 ![]() ちなみに、釣師の向こうが多摩橋。 橋を潜ってからここまで、11分も掛かっている。 ![]() ![]() ![]() 右上の写真の様な石ごろごろのところを引き摺って下りる。 ここまで3.5kmで1時間29分(2.4km/h) ![]() ![]() そして、睦橋。 ここまで、4.5kmで1時間44分(2.6km/h) ![]() 一瞬で終わる。 ![]() ![]() 5.6kmを2時間5分で下る。(2.7km/h) バックウォータで歩かなかった分、速度が上がった。 堰にはごっつい望遠レンズのオジサンが川岸にカメラを向けている。 聞いてみると、鷹を待っているとのことであった。 ![]() 昭和堰の少し上流で、秋川が合流しているが、結局どこか分からずじまいだった。 ![]() ![]() 左:堰堤から左岸方向。右:右岸方向。 ![]() 下記yahooの地図で、画面中央より少し右よりのはしご状の部分。 yahooの地図 ![]() 浅瀬と大勢の釣師にテンションが下がる。 遠くの橋は、多摩川横断水道橋。 ![]() ![]() このあたりになってくると、もうすっかり疲れていて、この日下りられそうなところを下りる。 水位がもっと高い場合の下り方など、もう考えたり観察する気力がない。 堰の下で昼食。コンビにのおにぎりをささっと食べる。 ![]() 左岸に十数人、川の真ん中に数人。 びくびくしながら釣師の背中側を通る。 ![]() ![]() ![]() 少し前から、川底がむき出しの岩になる。 左:下流方向、前方に拝島橋。 右:振り返って上流方向。 ![]() 昭和堰を出発して、1.9km。所要時間41分。2.8km/h。 拝島橋通過の時点で、14:57。 当初予定した最短上陸地点は中央線。 まだかなり距離がある。 ![]() 遠くに、八高線の鉄橋と、多摩大橋のアーチが見える。 ここでも、鯉釣のおじさんに迂回しろといわれる。 糸から何十メートルも離れているのに・・・。 堰に近づくと、一艇のファルトが川を横切るのが見えた。 親近感を覚え、近づいて話をする。 今年モンベルのアリュートを購入された方で、時折このバックウォータで練習しているとのことであった。 いろいろしゃべっているうちに、すっかり戦意を喪失し、ここであがる事にした。 昭島駅まで歩くか、タクシー呼ぶかと考えていたら、駅まで送っていきますよと声を掛けていただき、お言葉に甘えてしまった。 Tさん、どうもありがとうございました。大変助かりました。 ![]() Tさんによると、昭島は水がうまいとの事であった。 水がうまいからラーメンもうまいだろうと。 いつか、昭島のラーメンを食べてみたい。 さて、今回はまさに苦行何行であった。 今まで、半泣きで向かい風の中を漕いだこともあったが、こんなに辛いのは初めてだった。 少し下っては歩いて引っ張り、また乗ってはすぐ下りて。 乗り降りを繰り返すから、靴の水が艇にどんどんたまって、さらに喫水が深くなる。 後半は、どんどん疲弊していく自分がはっきり分かった。 釣師も御岳-青梅エリアと違って、カヌーに慣れていない。 羽田は遠い。それを実感した一日であった。 これを書いている今は、10/12。 昨日、長瀞を下った。 やっぱり、川は、歩くより、下るほうがいい!! ==data===== ■河川:多摩川 ■コース:羽村取水堰 〜 日野用水堰 ■メンバー:ソロ ■用艇:グモテックス ヘリオス380 ■天気:晴れ時々曇り。 ■釣師:100人くらいか??? 釣り人多数。集中箇所複数あり。あまりフレンドリーでもない。 ストレスあり。 ■水位:全域で浅い。頻繁にライニングダウン。 川の防災情報によると12:00の調布橋が-2.57。 但し、2007年の台風9号以降、以前よりも水位が低めに出ている。30cmくらいプラスすると前の感覚だろうか。。。 ■水質:下流なのでその分悪い。 ■水温:11:25の羽村堰が約20.0℃。 ■気温:気象庁によると12:00の青梅の気温は23.3℃。最高気温:25.8℃。 ■スタート地点駐車場:( 羽村堰駐車場 ) ※今回電車 ■ゴ ー ル地点駐車場:( 多摩川緑地くじら運動公園駐車場 )ここから昭島駅まで送っていただいた。 ■タクシー:利用なし。 ■昼食:コンビニのオニギリ。 ■服装:上:半袖のウエット。 下:長ズボンのウエット ■旅程。2009.10.04 10:54 羽村堰着。 11:35( 0:00 - 0.0Km) スタート 11:39( 0:04 - 0.1Km) 羽村堰下橋 11:43( 0:08 - 0.3Km) 堰堤その1 11:47( 0:12 - 0.4Km) 堰堤その2 11:51( 0:16 - 0.5Km) 羽村大橋 12:29( 0:54 - 2.1Km) 永田橋 12:46( 1:11 - 2.9Km) 多摩橋 13:04( 1:29 - 3.5Km) 五日市線鉄橋 13:19( 1:44 - 4.5Km) 睦橋 13:40( 2:05 - 5.6Km) 昭和用水堰・着 ( 堰越:19分 ) ( 昼食:17分 ) 14:16( 2:41 - 5.6Km) 昭和用水堰・発 14:33( 2:58 - 6.5Km) 多摩川横断水道橋 14:57( 3:22 - 7.5Km) 拝島橋 15:15( 3:40 - 8.7Km) 日野用水堰・着 ※距離は1/50000地形図を基に自作した川地図をキルビメータで計測。 (2009.10.12 up) -- 修正履歴 -- |